ライフスタイル

■ライフスタイル「こもろはすを訪ねて」

「こもろはすを訪ねて2008」
第3回・平成20年(2008年)8月27日

5)アトリエ「天耕房」に大島康紀さんを訪ねる


第3回・平成20年(2008年)8月27日

山の迫る谷間の集落にある「アトリエ天耕房」 小諸の西、牧草地が広がる標高900mあたりからカラマツ林の山に分け入り、山道をしばらく上ると両側の山が迫る谷間に水石の集落が見えてきます。この一角にあるアトリエ天耕房に大島康紀さんを訪ねました。
農家の納屋を直してつくった「アトリエ天耕房」 大島さんは、洋画家。佐久市に生まれ育った大島さんは、浅間山をはじめ信州の自然をテーマにした作品を制作発表しています。
 平成9年(1997年)、創作の場を求めて、「ここで仕事をしよう」と東京からアトリエをこの地に移しました。小諸の中でも最も山深いところにある集落の水石、この自然観が大島さんの創作に最良の環境なのだそうです。その後、平成16年(2004年)には東京のマンションから住まいも移しました。
 このアトリエの名前は、この家に住んでいたおじいさんが「天を仰いで開拓した」と聴いて「天耕房」としたそうです。

 大自然の山懐に抱かれて暮らす大島さんは、家の裏に畑を作り、鶏を飼い、草に埋もれないように草退治をし、そして最近では念願の馬との暮らしを実現、牧草地を借りて牧草づくりも始めたようです。
3歳の馬「大河」と大島さん 愛馬は絵の専属モデル、馬の逞しい生命観に魅力を感じ、「駒」シリーズの制作も進んでいます。馬を飼うまでには、乗馬倶楽部で乗馬の特訓を受けたり、牧場を訪ねたりして下準備があって、そこで運命的な出会いがあったのが、大河号なのだそうです。
 いかに自然に向き合って暮らすかが大切と言う大島さん、かなり多忙なスローライフ、浅間山から千曲川まで縦長の小諸での暮らしをエンジョイしているとも。
山の緑を眺める庭の大きなテーブルを囲んで  標高1,000mの水石、自然の中で暮らす厳しさや覚悟、その土地にいかに馴染むかを話す大島さんですが、「望んでいると整ってくる」と、おおらかで人懐こい明るい笑顔で、ほんとうに楽しそうです。この生命力、この人柄があって、この暮らしが実現できているのかなと感じました。


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第3回・平成20年(2008年)8月27日